事務所だより

2013.08.05更新

 みなさまは,「成年後見制度」という制度をご存じでしょうか?

 成年後見制度とは,ご本人が単独で財産を管理することができない場合(例えば,認知症が進行しているお年寄りの方や,重度の知的障がいをお持ちの方を想定していただければよいかと思います。)に,ご本人に代わり,またはご本人とともに財産の管理を行ったり,身上監護を行うことによりご本人の利益を保護する制度です。

 ご本人が契約をするだけの十分な認識能力や判断能力を有していない場合,例えば,高齢者施設の入所や,不動産売却などの契約が自己の利益になるのでそれを行いたいと思っても,これらの契約を単独で締結することができません。また,どれだけの財産を有しているかをご本人が把握できず,また購入する物の価値を理解していないような状況においては,ご本人による適切な判断が期待できず,その結果,悪徳商法に簡単にだまされたり,収支を考えずに財産を費消してしまい,ご本人に不利益が生じるおそれが生じます。このような状況において,ご本人に代わって代理権や同意権,取消権などの権限を駆使してご本人の財産保護,ひいては身上監護を図る制度が成年後見制度であり,当該制度のもとでご本人に代わって財産管理を行うのが,成年後見人(ないし保佐人,補助人)です。

 この成年後見制度は,平成12年に導入されましたが,この制度の導入当時,ご本人の成年後見人に就任していたのは,その大半が「ご本人の親族」でした。しかし,近年は,親族に代わり,弁護士・司法書士,社会福祉士といった「第三者」が後見人に就任するケースが増え,平成24年には,ついに親族よりも第三者が後見人に就任するケースの方が多くなってしまいました。
 この背景として,核家族化が進み,親子間・兄弟間のつながりが弱くなる中で,身寄りのない独居老人が増え,ご本人の財産管理を引き受けることのできる親族が減ったことがあげられるのかもしれません。

 私は,これまで数多くの成年後見事例を引き受けるとともに,家庭裁判所に対する成年後見申立て等につき数々のアドバイスを行ってきました成年後見制度につき利用を検討しているものの実際にどのように申立てを行えば分からないとか,そもそも成年後見制度の利用により今陥っている事例が解決できるかを聞いてみたいという方々は,遠慮なく当事務所までご連絡ください。これまでの経験に基づいたアドバイスをさせていただきます。

投稿者: 松本・板野法律事務所